~萌畢竟~思索考究

メインは東方雑記など。他マンガアニメゲームニコ動に言及。時々絵を描く。最近はTF玩具レビュー多め

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昨年末の儚月抄同人、『綿月無双-ジリオンズエミュレータ-』の感想。



他人の同人誌読んでる場合では全くないのですがw
何となく今日は気分が良く、珍しく作業日和、だがこんな時は
同人誌も美味しく読めるじゃないか?と予感したのでペンタブの上を
整理しつつ、どうしても例大祭前に読んでおこうかなという本だけ
手元に残しました。それが今回の本と、
『麗魔事変を追う』『イースタンオムニバス3,5』
どれも密度が濃い本です。

僕は近年、読書体験はページ数に伴いがちと考え、東方漫画も30~50P
無いと印象に残らないと思っていた時期がありました。
しかし特殊な個人の体験や文脈、素養があれば数ページのコピー本さえ
十分に楽しいことに気付きました。とても能動的な読書。
書いてあることが面白いと言うより面白く読むために努力するのです。
それで今回の本も、僕は、楽しめました。

儚月抄についてこんな話を当時書いてました。
http://furcas.blog39.fc2.com/blog-entry-424.html
http://furcas.blog39.fc2.com/blog-entry-507.html
自分で読み返すのもめんどいけどw神話とか知ってれば儚月抄面白い
って話だった気がします。ゲームパロでも何でも、元ネタ知らないと
東方はあまり愉しめないよと。

やっと、本の内容について触れます^^;
「綿月無双」シリーズは面白そうだと思いつつ、同人誌を積むように
なった時期だったので、実は最近まで読まないままでした。
綿月と色々バトルするのかな程度の認識でした。
今からでも読みたいけど古い既刊はどこへやら。
僕が読んだのは前々回の「シリウスクンショウ」から。
まだ2冊目だけど、ジリオンズエミュレータはとても良かった。
20数ページだとは思えないぐらい充実した読後感だった。
これは同人誌に対する価値観が変わる。

正直、同人誌の多くはあまり頭を使って読むタイプのものではない。
30P前後で完結するゆえ、パロギャグか、カップリングでほのぼの。
シリアスな異変なら長編シリーズ化されたりする。
今までの綿月無双がどんな繋がりか知らないが、今作は普通に
本家儚月抄の補完的な内容になっている。
Pixivの告知で書かれている通り、よく話題にも出る一節、
霊夢の寿命縮める発言を中心に構成された一冊になっていた。
その収まりがとても良い。途中グダってたようにも見えた儚月抄の
ラストをクローズアップしているのだから、二次創作と言うより
本家に被せる形の、矢張り「補完的」作品と言える。
そういう事が盛んに行われ東方同人誌の一ジャンルになっている。
何だかんだでそういう本が好き、東方同人誌に求めている、と自覚する。
先に挙げた数冊も、独自に本家に倣った部分が盛り込まれている。
20数ページでそういう、かなり正統派?な東方を愉しめる本を
厳選して読みたいと思ったりする。
萌えやエロやギャグに飽きたとは言わないが、東方でそのジャンルは
あまりにも多く、家の量的な圧迫が苦しい。
この手の話はお決まりなのでさて置き・・
この本は儚月抄本家に対する色々な思いを混ぜ返し、作者なりの収め方に
至っているので、読者の儚月抄に対する思いの大きさがそのまま
この本の読書体験充実感になる。本家と言っても何年も前だ。
この4年ぐらい、儚月抄についてあれこれと考え続けてきた。
東方の謎・煮え切らない想いの何割かがそこに集中している。
儚月抄を終わらせる(クリア)何かを求めているのかもしれない。
『穢土の夕映え』『私製儚月抄』『月々抄』「阿⑨伝のED」そしてこの本。
二次で不人気とされる儚月抄もどこかで誰かがクリアを試みている。

これではあまり内容自体への感想になっていないw
そうならない予感があったのでレビューではなく感想という題にした。

霊夢があの発言に至った意味づけ、演出としてむしろ月人側の感覚が
描写されている。関連伝承についてはよく調べていそうだ。
(作者がどういう経歴の人なのかは知らない)
綿月無双は定期的に出ているのにこれだけネタが詰まってるのがすごい所。
数年続けてきた蓄積もあろう。
言っては何だが、公式の絵師は仕事として依頼されるものであって、
こうして自分で調べて好きで漫画を描き進めるものとはまるで違う。
単純にこのサークルなら公式漫画が適任だった!とか後出しで
言えるものでもない。しかしこうして、二次創作なら
後からそのテーマを好きな人が熱心に補完できるのだ。

東方で完全無欠なのか実は凡俗なのか判らない月人も、こうして
ちゃんと神話知識の意味づけを用意できれば漫画の説得力も変わってくる。
スペルカード名はただの連想言葉やギャグで、キャラに直接的な関係は
ないとさえされるが、ゲームの弾幕よりリアル(具体的)な描画では
実質的に本人の能力と解釈してしまう。
回りくどい言い方になっているが、つまり神話ネタを理解した上で
こうして漫画描写に出来ているのだ。読者側もそこを意識させられる。

そこだけでもないがこの本はかなり説明的だ。ZUNさんよりは。
文章が多くて読み所が多い、やや特殊な同人誌だと思う。
この本を充実させてるのはそこだ。
このシリーズ、絵は少し雑だと思っていたがむしろこの雑さが
本家挿絵の時雨に似てて良いのでは今回は思った。
秋枝っぽい絵柄で描かれた儚月抄本を見た時は嬉しかったが、
時雨絵で漫画というのもありえるかなと。

各キャラ万遍なく補完してくれてるのも満足できる所で、
それで居て、テーマのためにそれぞれが描写構成されているから
まとまって感じられるのかな、本家はまずそういうやり方をせず、
個々が思いのまま動く群像的で、歴史は個人に依存する物という
神主スタンスがあるのかなとも思わされる。
しかし儚月抄が長編なのにまとまりなく不親切・諸要素投げっ放し
に感じさせるのはまさにそこが原因でもある。
テーマを決めてキャラを動かすようにするのはメタ的に作者の意志。

ここのサークルはよく考えられてるようでいて、文言が雰囲気で
組まれてるように感じる部分や、キャラの人格が俗っぽい部分が
随所にあるのも作者センスを独特に感じる。
神主ならこういう気取り方をしないだろうと思ったりもする。
例の霊夢の寿命云々もそうだが、何かの小説元ネタがあるとしても、
そんな考え方もあるのかと、ちょっと常識外れな思想的発見を
したくて東方原作を見ている目的が僕にはある。
幻想的で美しい意味付けを発見したいという淡い、生の願望、
それが東方に宗教以上の執着を与える。(僕には。)
地上にとって月とは何だろう、穢れと永遠、何だか一言で表せない
様々な予感や疑問が巡る。
『月々抄』の幽々子編やこの『ジリオンズエミュレータ』は
月の解釈が独自に提示されていて、それは読者に素直に同意できるかは
難しいが、そうして「考える機会になる」そういう部分が東方の
宗教性だと感じる。それを面白いと感じる。東方的な充実感。
儚月抄はその、考える切欠を与えた事にかなり意義を感じる。
人気になる必要はないが、遠くて近い月のように、
目指そうとする幻想を持ちたい。(僕も結局雰囲気で記事投げるw)

ところでこの本、秋枝水着の霊夢かなり力入ってるなぁ・・?チラチラ
ともあれ、儚月抄クリアに導く名著の1つだと思います。お疲れ様でした


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