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~萌畢竟~思索考究

メインは東方雑記など。他マンガアニメゲームニコ動に言及。時々絵を描く。最近はTF玩具レビュー多め

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※ネタバレは途中から入ってます

6月1日に劇場で観て、地味に感動したので感想を早めに書く
予定だったのですが、他の事やってる間に忘れてました。
いつになく乗り気で、後日パンフレットまで読んでたのですが。

さて、上映終了してますし、うろ覚えでいい加減な記憶の感想を
殴り書きしておきます。

敢えて言えば、「これは誰かにお勧めしたい映画」だと思ったから。
しかし言っておくが、これは1作目2作目のファンにだけお勧めする。
――――――――――――――

観た時の一言感想。

アクションはかなり少なくて、SFの脚本がじっくり進む。子供向きじゃないかも。ウィルスミスの演技や掛け合いに注目する映画。SFとして十分面白かった。




まず観る前、CMであまり期待してなくて、
シリーズ劣化のベタな内容だと予想していた。
他に観る洋画がない時期だったので行っただけ。

開始、K(トミーリージョーンズ)がかなり老いた印象だった。
このシリーズの時期からウィルスミスが活躍し始めた気もするが、
とにかく二人とも年を取ったのを実感した。
今回は字幕で貫録ある声にも期待していたが「3」は本当に
最初から最後まで、主役たちの長いセリフを聴く場面が多い。
今時の映画なんて、すごいアクションで息もつかせない
スピード展開が多いけど、この映画では「じっと話を聞く」
ことになる。それは昨今の映画構成・演出的に
下手・予算不足、とも言えるのだが、この映画に至っては
そこが魅力になっていたとも思う。

「メン・イン・ブラック(以後MIB)」シリーズは安易な
グロギャグで所謂B級映画的な、子供っぽい印象があったけど、
でも1、2を観たファンはもう大人になっているだろう。
その意味で、「3」では役者もファンも年食ってしまった、
その実感・哀愁?郷愁?が丁度いい。大人向けで正解だった。

予告でもある通り、今回の大まかなストーリーは、
Kの危機を救うためにJが過去へ飛ぶというSFらしいものだ。
ヤバいエイリアンが出るかというとそれほどでもない。
主人公たちが必死に行動する様を「地味に楽しむ」感じ。
ベテランになったJの強がりを多分に含む微笑ましさ、
そして過去世界で限られた時間を有効に使おうとする、
その切迫感は観る側も投影に値する。それこそSFの魅力だ。
この、タイムトリップで「一緒に頭を使い劇中に移入する」
感じはかの名作「バックトゥザフューチャー」にも近い。
僕は近年、90年前後の洋画のワクワクを再び得られないものか
と考えていたが、MIB3は少しそれに成功していると思う。
迫力はないが聞き入る長いセリフ・会話、物語の中に生きる
人物たちに地味な移入を抱く、この胸の中の寂しさ?とか、
これこそ90年代とかの映画に感じたものだった。
こうして移入できるのは前述の通り、主役のJ・Kと
観てる僕自身がお互い年を取ったからでもある。
映画の続編は何年も空白だったが、「お互い」並行的に
「生きてきた」という作品移入・共感。
ウィルスミスのお調子者・半人前的キャラ像が余計に、
Jと世界を救うための切迫感?不安?を共有させる。

この映画の魅力はその二人だけではない。新キャラである
予知能力を持つ異星人のグリフィン、これがかなり良い役割だった。
僕は詳しくないがアリスに出てくるウサギ?と言うか。
マイペースな世界を見ているような、不思議キャラというか。
(ネタバレを抜きにこの辺りの感想を書くのは難しい。)

「彼は五次元の世界を見ている」という設定がまず面白い。
特に僕はそういう、先読みのビジョンを見て行動する演出が好きだ。
最近だと、ホームズ2シャドウゲームで、ホームズは圧倒的な知恵で
予測行動していく。現実では不可能なレベルでの天才危機回避。
映画において「この先こうなるからこうせねばならない」
という断定的目的設定、は物語を強制的・明確に進められる。
SF的な面白さでもある。SFってつまり空想科学の「論理」
として、現実っぽい物理法則の世界でもし~が起こったら?
というイフ体験である。
過去にトリップすることで、歴史上の有名人は実は
こうだったんだよ!という米映画で定番な偽史ギャグができるし、
MIBはまさにそれを基本の発想にしたトンデモギャグ映画だ。
それに加え、過去から未来を見通す面白さもセットになる。
この先こうなるからこうするんだという知的楽しさが伴う。

終盤になると、どうせまた敵が巨大化してラスボスだろうと予測
してしまうが、コスト節約なのかそれは無かった。
しかしクライマックスの発射台の演出は予想もしない面白さだった。
先に抜けていたが、最初にJが現代から過去へ行く際、
ビルから飛び降りる1つの見せ場だが、あれはCMに無くて
劇場本編で見てこその感動だった。
この「3」では迫力あるCGやアクションシーンなんてほぼ無いが、
あのタイムトリップの映像美だけは目を見張るものだった。
あの短いシーンだけで「観に来て良かった!」と確信できた。
高い所から飛び降りる迫力と時間(時代)が高速で変化する
迫力が合わさっていた。
終盤の話に戻るが、ボリスを倒すためにJが迷わずあの頭脳プレー
できるのは成長を思わせる。観ていて安心できる面白さがある。

そんな安心できる面白さの後に、Jの父の秘密が発覚する。
この移入感情を急降下させる演出・構成は上手いと思う。
楽しさの後には悲しさが来るものだ。
JとKの信頼関係の裏付けとしてこんな事実が隠されてた、
という事を「3」という、このファンサービス的作品のラストで
見せるなんて。苦し紛れに作った駄作などではなかった。
脚本が前作ファンのために丁寧に構成されていると感じる。
KとJと、このびっくりSF世界を好きな人のための最終作。
日本の漫画アニメで言えば「○○・ゼロ」とかいう、
主人公の過去原点を振り返るような作品だ。
(最近丁度、Fate/ZEROがあったね)

でもそこで終わらない。ラストはグリフィンが締める。
バタフライエフェクトとかで波及的物理現象が容易に惑星さえ
破壊するんだよというトンデモギャグ、決して目新しいネタではないが
MIBはラストで「こんな危機は序の口」「宇宙はスケールが違う」
という演出をするものなので、今作でもまたそういうスケールの
ギャグを持って来るのが気持ち良い。
グリフィンのお茶目キャラが合う。
そこでダメ押しされてうるっと泣いてしまった。
主演の年齢的に、多分MIB映画シリーズはこれで終わりだろう。
これで本当のお別れ。キャッチーで愉快なSFギャグ名作は珍しい。
このラストに色々な寂しさの感情が込み上げてくる。
人間にこんなSFな感性があったらどんなに人生は楽しいだろう。

身近なあの人は遥か遠くからの宇宙人、
あなたの忘れ物1つで地球は隕石の命運を分ける、
ちょっとした事故で歴史の分岐点が発生している。
その選ばれなかった可能性の世界を想像できれば。

この映画は映像娯楽として爽快なのはトラベルシーンだけで、
冗長、大人向けな脚本だったが、僕が映画で泣くような事は
年に一度あるか無いかだ。単純に今年の大作アクションと比較
するとCG技術で見劣りはあるが、確実に意義ある続編だったと思う。
どんな人に勧めるかと言えば矢張りMIB 1・2のJとKのファンと
SFが好きという事が前提だろう。
この映画はそんな人を幸福な気持ちにさせてくれる。


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